アホのすゝめ
人間っていうのはとかく自分をよく見せたがる。たぶん高
等教育を受けた人ほど。まあ、大抵の場合、自分をよく見
せたいために高等教育はあるようなものだから仕方ないか。
ナントカいう人が書いた「学問のすゝめ」なるものが、思
いもかけずベストセラーになった時から、どうも日本人は
薄っぺらになってしまったような気がする。長屋の熊さん
八つぁんがいなくなった。
近代を生きている人間たちの最大の悲劇は何であったか?
というと、、、
自分の人格の限界をあまりに狭く限定しすぎることなのだ
ろう。ヒト様から後ろ指を指されない優等生とか人格者に
なろうとアクセクしすぎとそうなる。とってつけたような面
白みのない人間ばかりになってしまう。
第三者評価が人間的成長につながる、といえないこともな
いが、それがそのまま人格を萎縮させるともいえる。
ってなことに早い時期に気づくにこしたことはないと七十三
歳の爺さんはつくづくと思う。
手っ取り早くいえばアホになるといい。人格を広げていくに
は自由というものが不可欠だが、自由になるにはアホにな
るのがイチバンの近道なのだ。天才バカボンが時ならぬス
ターダムにのし上がったのは、そこに自我から自由になった
世界があるからだった。
「もうすぐバカになるのだ!」
「子どもをいつまでも親のものにしておくのは間違いなのだ。
これが人間界の摂理なのだ!!」
「わしはみんなのしあわせをねがっているのだ。」
「どうしていいのかわからないのでどなってみたのだ!!」
同じセリフを怒鳴ってみるといい。スッキリするし、世の中
だってどんどんよくなっていく、、、と思うのだ、、、、。