2018年10月09日
ノスタルジー
ノスタルジー
・・・poem
秋がノスタルジーをかきたてるのは
季節が冬へと下ってゆくからだろうか。
並木のプロムナードに銀杏の絨毯が
敷きつめられると、また冬空がやってくる。
ときはひとりひとりのわけありには
知らんふりしてひたすらめぐる。
一杯のものがこわれてはよみがえる。
忘れものはセピア色の世界で微笑む。
あなたは不本意だった人生の
決算の空白を埋め、
足りない勘定を取り戻そうと足掻いた。
追うほどに遠ざかる自らの背中を求めた。
老境の入口で人はそうやって嘆くのだが・・・
それでもどのような人生であろうと
切なく愛おしく感じるあなたがいる。
切なく愛おしく感じるあなたがいる。