2013年09月04日

壁と卵・村上春樹のスピーチより



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壁と卵

壁と卵・村上春樹のスピーチより

   村上春樹スピーチより



「高くて固い壁と、それにぶつかって壊れる卵がある、・・・私は常に卵の側
に立つ・・・」

Between a high, solid wall and egg that breaks against it ,
it always stand on the side of egg.



「高い壁とは戦車だったり、ロケット弾、白リン弾だったりする。卵は非武装
側の民間人で、押しつぶされ撃たれる。」

「・・・さらに深い意味がある。私たち一人一人は卵であり、壊れやすい殻に
入った独自の精神を持ち、壁に直面している」

「壁はシステム(制度)である。システムは私たちを守るはずのものだが、
時に自己増殖して私たちを殺し、」

「私たちに他者を冷酷かつ効果的、組織的に殺させる。」

                                      (要旨)


村上春樹はかく語り、宣言した、世界に向かって、あえてあのイスラエル
の地において。(エルサレム賞受賞スピーチ)

私は常に卵の側に立つ、と言い切った言葉に、小説の読者のみならず、世
界中の多くの人が共感と感動と勇気をもらったと思う。

弱々しい卵に過ぎない、世界の無数の人々の閉じられた思いを、言葉にか
えて地球に発信したのだから。



ただ個人的にはこんな感慨がよぎるのは紛れもない事実だ。
彼自身がみずから触れているように、

今日、共感と感動と勇気をもらったはずの多くの人々が、
明日にはシステム側の一人として働いている、と。



ぼくたちはシステムの外部で、それと対峙している訳ではない。そうではなく、
あくまでシステムの内部で、そのパーツとして生きている。

ぼくたちはそういった意味での、こわれる卵であり、非武装の民間人であり、
ひよわな殻のなかの独自の精神に他ならない。

このような矛盾した二律背反の日常がなにより、私たちを苛んでいる。だから、
そこにあるのはただの卵でなく、いじけて、病んだ卵であり精神なのだ。



そしてジプリの宮崎駿は創作から手を引いた。現代世界の否定像を直視し、そ
の先に、未来を見るために・・・
(映画評論家、中条省平:ナウシカの腐海は世界を浄化する装置だった)




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Posted by 熊本の結婚相談所むつみ会 at 12:13│Comments(0)書評など
 
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